子供の虫歯を止める進行止めのお薬のサホライド、通称名サホが代表的なお薬です。
代表的と言う表現をしましたが、それしか存在していません。
進行止めとして有名ですが、進行を止めるのではありません。進行を遅らせるだけです。
子供の虫歯の治療に次の3つの方法があります。
- 様子をみる
- 進行止めを塗る
- 虫歯の治療をする
このリストをみて3番目の虫歯の治療が第一選択肢ではないのか?と思いますが、虫歯の部位や子供の状態でベストな方法が異なります。
虫歯の治療(乳歯)
先生の考え方にもよりますが、今にも抜けそうな歯を治療する意味はありあせん。1歳の低年齢児の虫歯を削るリスクもあります。
そこで虫歯の治療で検討すべき内容は、
- 年齢
- 虫歯の場所
- 虫歯の大きさ
- 歯の寿命
年齢
歯科に対応できる一般的な年齢として、小児歯科の先生の考え方としては3歳で虫歯の治療ができると言います。
障害者歯科の先生の立場からすると、3歳では軽度の障害を持った子供を見つけるのは難しい事を考えて、軽度の障害時を含めて3歳で治療が出来る確率は60%。3歳半で治療が出来る確率は80%と言われています。
3歳・4歳付近の年齢は、微妙な年齢で有る事も確かですが、適応できるかどうかは家庭での生活が大きな要因が左右します。
泣けば物が出る状況か、それとも泣いても正しい事は正しい!悪いことは悪い!をしっかり出来ているかが大きく左右します。
一方、2歳児は、心理学的分野からみても、難しい年齢です。
少し専門的な内容ですが、別記事の小児歯科三角でもそれぞれの関係に関して記載していますので、そちらも参考にしてください。
そうなると本格的な治療は3歳・4歳を目安となります。逆に2歳未満は本格的な治療は難しくなります。
虫歯の部位と歯の寿命
前歯と奥歯では虫歯によるトラブルでは全く異なります
上の前歯が抜けるのは早い子で5歳には抜けています。実際に永久歯が生えてくるのは7歳前後になりますが、乳歯が抜けるタイミングと永久歯の生えるタイミング違う場合があります。
そのため、5歳まで時間稼ぎをして、虫歯が進行して神経まで行ってしまった場合、5歳で歯を抜いても、周りの子でも、早い子は抜けしまい、歯がなくても変ではありません。
生え替わりまでまだまだ時間がかかる場合は、その段階で根っ子の治療をするのも手です。
そのため、時間を稼ぐことが重要となります。
一方、奥歯は個人差がありますが、8歳〜10歳に抜けます。3歳で虫歯にしてしまった場合い、歯が生えて1年で虫歯にしてしまったて、残り5年〜7年持つかという問題と、奥歯の歯と歯の間に虫歯があると、歯が前に移動してしまい、歯並びに問題が現れます。
前歯でも同じ様に、歯を抜いたら歯並びに問題があるのでは?と考えるのは普通です。
歯並びが悪くなる理由として、6歳臼歯が前に移動してしまう事が原因で、6歳臼歯と6歳臼歯の間の歯の並ぶスペースが狭まってしまいます。
しかし、犬歯は、根っ子が長い歯のため、犬歯が移動する確率は低いので、それほど問題になります。
これが部位による違いです。
治療の方針
特に前歯で、歯と歯の間に虫歯があるケースは、虫歯の治療をして、夜、スプーンをかじられると、そこで詰めた物が割れる可能性があります。
割れたら再度付け直せば良いかとなりますが、付け直すには、きれいな歯の面を出さないといけないので、さらに削ります。
そうなると入れる物が大きくなり、さらにはずれやすくなります。そして数回繰り返すと神経が出ます。
子供の神経の処置は永久歯の神経の処置に比べて再発を高頻度で伴います。つまり抜歯への道が近づくのです。
3歳・4歳で前歯を失う結果となるのです。
審美性を優先して削ったが故に、結果的に抜歯となり、審美性が失われるのです。
そのため乳歯の前歯のおすすめ処置方法は
- 進行止め
- 経過観察(フッ素塗布など)
- 削ってプラスチックを詰める
と言う順になり、3番目の“削って詰める“は、明日、七五三で人生の一度の写真をとるから、堅い物を噛ませないから、明日一日だけ付いていれば良いや、遠目から見て目立たなければ良いと言うケースになり多用が現金です。
一方、乳歯の臼歯部は、
- 削ってプラスチックを詰める
- 進行止め
- 経過観察(フッ素塗布など)
の順位なります。
ただし、歯と歯の間に虫歯がある場合は、早めに1番目の削ってプラスチックを入れる処置に移行すべきです。
蹴る部位によってくるのは、歯の寿命や目的によって大きく左右されます。
年齢と部位を考えると
年齢と部位を考えた場合の処置は大体決まっています。それ以外に根の治療など神経の処理が必要となった場合は緊急性がある場合の処置になります。
緊急性を伴うケースと言う意味で別記事で押さえつけやネットに関して記事で、この辺の内容を特集しているので、そちらを参考にしてください。
緊急性のある処置を除き、低年齢で治療に対応できない場合は進行止めを選択します。
進行止め(サホライド)
進行止めを塗ったから虫歯が進行しない物ではありません。進行を遅らせるだけです。
そのため進行止めを塗った周りから虫歯が進行していきます。
そのため定期的に塗る必要があります。
そのため基本的に原因が除去されていなければ、濡れ場良いと言う状態になります。
別記事の小児歯科三角(始めの方にリンクを張って説明していますが)の関係の保護者の協力は非常に重要です。
進行止めのサホライドは成分としてはフッ化銀です。
名前を見ても解るようにフッ素と銀です。
処置の1つとして経過を見るで、フッ素塗布があります。これとの違いは、通常のフッ素塗布は、虫歯には効果がありません。その代わり健康な歯に特異的に付くフッ素で、歯の表面を固めてくれます。
しかし、虫歯の進行にはかないません。
一方、進行止めのサホライドは健康な歯には効果がありませんが、虫歯に特異的に効果があるフッ素です。なので、理想としては、進行止めと、通常のフッ素と後日併用するのをおすすめします。
進行止めの注意点
進行止めの成分はフッ化銀でフッ素と銀です。この銀は、塗ったときは何でも無いのですが2時間〜3時勘ぐらして黒くなってきます。
口に塗った進行止めを気になって手で口の近くを拭くと黒くなります。
低年齢ですと、ママ〜と抱っこ〜となるので、そのまま抱っこすると、口からこぼれた唾液がお母さんの服に付くと黒くなりますので、そのような処置をする時は、汚れても大丈夫なような服装をおすすめします
ちなみに口の周りに線状に黒くなった場合は、軽く水で湿らした綿などで軽く拭き取ってください。
実際は、黒いのはとれないと思います。
あまり強くこすりすぎると皮膚を痛めてしまうので、優しく拭いてください。
自分自身でも手に付けて実験し見ましたが、3日ぐらいで少し薄くなり、1週間でほとんど目立たなくなりました。
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