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小児歯科三角(小児歯科治療三角)とは?

目次

小児歯科治療三角とは

一般歯科治療では、患者対、歯科医師または衛生士の1対1の関係で歯科治療が行われるのが普通である。

しかし、小児歯科治療では保護者を含めた、歯科医師または衛生士、小児患者、保護者の3者で、歯科診療が行われる。このような歯科治療において3者の人間関係で治療が行われていくことを小児歯科治療三角と言う。

この人間関係が上手くいってこそ、歯科診療が上手くいくので、小児歯科診療上望ましい状態と言える。

歯科医師または衛生士と保護者の関係

小児歯科治療では、保護者との関係、特に母親との関係が重要で、母親の協力が上手くいかないと小児歯科治療を円滑に進めることが難しくなっていく。

私自身も、小児患児が出来る、出来ない、ではなく、母親がどのようにお子さんと接し、治療にいかに協力的かどうかを問題視します。

問診の状態も協力が重要で、治療開始に当たって、主訴から全身的な既往歴、発達状態などを知る必要です。

こうした情報は保護者から頼らなくてはならなり。しかし保護者は必ずしも正確に事実を伝えているか分からないのが実情です。

保護者自身も歯科とは関係ないと安易に考えているケースがあるのも事実です。

例えば、ホクナリンテープの事例です。

ホクナリンテープは、歯科で一般的に使う、キシロカインやオーラ注との併用は説明書上禁忌となっています。

ホクナリンテープは剥がしてから1週間で1/4の薬剤が体内に残っていると言われています。

特に1時間以内の使用は血圧低下や、不整脈、最悪心停止まで可能性があります。

麻酔後に、ゼイゼイするから自宅での使用も危険です。

しかし、ホクナリンテープは便利なテープなため、薬とは認識していないケースも多く、1年以上病院に行っていないと問診票には記載があっても、再度確認すると、子どもがこれって?と胸を出して見せてくれます。

先週病院でもらったそうです。

中には答えると、治療をしてくれないから、誤った情報を話す保護者もいます。

このような事を考えると、歯科従事者は、十分留意して、保護者と積極的な協力を得られるように。十分な信頼関係を構築する必要があります。

小児患者と保護者の関係

子どもの性格あるいは行動的な特徴は、家族のあり方、特に両親の養育状態に左右されることは、色々な心理学的な研究で明らかになってきています。

親が子どもに言うことを聞かせるための手段に歯科医や歯科治療を脅しに使っていたり、つい最近では鬼が来るとかアプリなどを使用した脅しが多く見られます。特に歯科内容を脅しに使っているときは、痛さや恐怖を子どもの前で何気なく話していたりしているため、歯科医という者は、注射をしたり、歯を抜いたりして、痛い目に遭わせる人と言う印象を子どもに与えている可能性がある事に多い可能性が有る事を注意しなくてはいけません。

この他にも、母親が恐怖を抱く対象を、お子さんも高い相関関係で恐怖を抱く傾向がある事が解っています。この事は、母親の療育状態が重要で有る事を示しています。

一部の先生の中には、究極の小児歯科診療とは何かという言葉に対して、この子を教育するのではない。まだ生まれぬこの子の子どもを教育するために、この子を教育するのだ!と言う先生もいます。

私自身もその言葉は同感します。保護者自体が、謝った認識で、子どもを見ている場合は、そうしてもその影響は計り知れなくあります。

そのため保護者の意識関係は非常に重要です。

保護者からの小児の分離

一般的に言う母子分離です。

子どもは、母親との依存心が強く、付き添いがあると治療の妨げになる事が多い。このため診療室では初診時以外は保護者と離して、子ども一人で治療させるのが原則です。

来院回数が増え、治療になれてくれば。子どもが保護者と離れる事に納得してきますが、始めのうちは、低年齢の子どものほとんどは、泣き始めます。

保護者と分離された子どもは、程度の差はあれ、不安と寂しさの感情、すなわち分離不安を示します。

このような場合は、恐怖に打ち勝つように子どもを導き、治療に努力を惜しまないようにする事が重要です。

分離する年齢は3〜5歳が適応が高い事が観察されたが、2歳児では不適応が示されました。

診療補助者の対応

子ども並びに保護者は、待合室や治療室、治療道具や歯科医師に対して、個人差はあるにしろ、違和感や、不安感、恐怖心などを抱いているのが一般的です。

歯科衛生士を始め、歯科助手、受付などの診療補助者は歯科医師に比べて親しみがあり身近な存在です。

そのため診療に入る前の歯科医師との直接的な対応に入る前に、診療補助者のクッションを置く事によって、診療をスムーズに行える可能性が有るので、それ以降の治療を円滑に進めるために有効な手段です。

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