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乳歯の神経を抜いた後の永久歯はどうなるの?

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乳歯の神経と永久歯の神経の関係

乳歯の神経と永久歯の神経は全くの別物です。

乳歯に神経を抜いたからと言って、永久歯の神経を抜くわけではありません。

乳歯の神経を抜くという事は、虫歯なり、歯が割れていたり、色々な理由がありますが、乳歯の神経が感染、あるいは感染しかかっている事を意味します。

その状態をそのまま放置すると、感染が永久歯付近の顎の骨まで進んでいます。それが長時間続くと、永久歯は膿の中で作られてしまうので、出てきた永久歯が茶色く変色したり、表面のエナメル質の作りにトラブルを起こします。(必ずしも膿を放置した事以外にも原因がある時があります)

場合によっては永久歯が膿を避けようとして、違う場所から出てくる事があります。

昭和の時代は、乳歯の神経を抜く処置は基本しない傾向の時代もありました。

これは神経を抜かないように処置をするではなく、神経を抜く可能性の有る歯は下手な延命処置をしないで、抜歯をするという考え方です。

歯を早く失うと、抜いた場所によっては、保隙と言って、歯が動かないようにストッパーを入れる必要があります。

当時は保険適応外ため自費となります。(現時点では条件付きで一部、保険適応)

それは乳歯の神経の治療は、後ろから永久歯が生えてくる事を考えると再発率が非常に高いからです。

ただ保険治療の範囲で、歯並びまで考えると、残せる歯はなるべく残すという考えで、近年は乳歯の神経を抜く処置が支流となってきています。

逆に根っ子の治療が長引いているのであれば、下手な延命処置をせず抜いてしまうのも一つの手です。

そのような場合は、担当の先生と相談してみて下さい。

現場でのお母さんの心配は、乳歯の神経を抜くと、永久歯の神経がなくなってしまうと心配になる方を多く見かけます。

乳歯の神経と永久歯の神経は別物なので大丈夫です。

神経を抜くケースでは、何か理由が無い限りレントゲンを撮っていると思いますので、しっかりと説明を受けて下さい。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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