子供の歯ぎしりは以上かどうかに関してですが、年齢で左右されます。
正確には生年月日と言う意味の年齢でなく歯牙年齢です。
9歳前後に生えてくる永久歯の犬歯。すなわち糸切り歯が上下完全に永久歯に生え替わり、かみ合っているかが1つの分岐点になります。
永久歯の犬歯がない時は、歯ぎしりは異常で無く正常です。
永久歯の犬歯がすでにかみ合っている場合は、何かトラブルがあります。
なぜ歯ぎしりがだめなのか?
歯ぎしりは、歯と歯がこすれ合います。そうすることにより、当然想像通り歯をこすって減らしていきます。
さらに、歯の形が変わります。特に咬頭がすり減って形が変わると頬を巻き込みやすくなります。
日常の例としてあげられるのが、毛布に人差し指を立てて、親指方向に動かし、布団とこすり合わせてみてください。毛布が少し浮き上がり波を打つのを経験した人は多いのではないでしょうか?
毛布と平行に先端がとがっていると、毛布を巻き込んでしまいます。
それに対して、先端に角度を付けると毛布の巻き込みはなくなります。
これと同じ現象が、歯と頬で起き、歯ぎしりの強い人は、歯の先端の形態がかわり、食事中に頬を噛みやすくなります。
なので、慢性的に強い歯ぎしりがある人は、歯と歯の噛むラインに沿って頬にラインが出来ています。
次に起きてくるのは、近く過敏症状に成安という点が上げられます。
これはどういう意味かというと、慢性的に歯には力が加わり歯は揺れています。揺れている歯の一番力が加わる所はどこになるでしょう。
くびれの部分や歯の付け根になります。そこがどこかというと、歯とお肉の境界線付近の位置になります。
力が加わっていますから、亀裂やヒビが生じやすくなります。割れやすくなるのです。
さらに堅い歯ブラシが、そこに加わると・・・。そうです、歯が削れていくのです。だから知覚過敏は歯とお肉の境界線になるのです。
そして長い年月をかけて、奥歯の噛む面は削れています。次に起きる症状は、奥歯の高さが変わることにより、下の前歯が、上の前歯に触れます。
口を開けるときに、奥歯の開く量と前歯の開く量は違います。奥歯で1mmの差が出ると前歯ではそれ以上の差につながります。
その結果、下の歯で上の歯を突き上げる力が加わるのです。当然上の前歯は抜けます。負の連鎖が始まるのです。
それが言えに、歯ぎしりは決して言いものと言われていません。
子供と大人の歯ぎしりの違い
文頭で犬歯の生えてくる状態の歯牙年齢に関して説明しました。実はこの状態が子供の歯ぎしりと、大人の歯ぎしりの意味合いに大きな違いが出ます。
大人の歯ぎしり
ここで言う大人の歯ぎしりは、永久歯の犬歯が上下完全にかみ合っている状態をさします。この記事自体を読んでいる人は、すでに永久歯の上下の犬歯がかみ合っていると思うので、まず、顎をどちらか一方にかんだ状態で横に動かしてみてください。
通常でしたら、犬歯がぶつかり、他の歯が浮くのが解ると思います。
これが歯科会で言う、犬歯誘導という物で、歯科矯正を行う上でも、スペースが足りないと言っても、犬歯は絶対に抜きません。
顎の横方向の動きを、制御するのに犬歯は非常に重要な役割を果たします。
そのため、顎の側方運動ならびに制御が出来る状態なのに制御が出来ていない歯ぎしりが問題になります。
歯ぎしりをすると言うことは、寝ているときや起きているときに正常なお口の関係にないことも想像できます。
寝ているとき、起きているときの正常な位置関係は、
- 舌は上の歯の裏側に付いている
- 歯は1mm〜3mm浮いている
- お口が閉じている
です。
当然ですが、歯が浮いていれば歯ぎしりは出来ませんから。
つまり上と下の歯がかみしめているシチュエーションとは、イライラしているときです。皆さんも耐え難きストレスが加わると歯をかみしめますね!
この状態を指すので、一般的に歯ぎしりがあるときはストレスと言われるのです。
子供の歯ぎしり
ここでは、まだ永久歯の犬歯がかみ合っていない9歳未満を指しています。乳歯の犬歯の特徴は、歯の山が低くなっているが気づくでしょう。
そうです。葉の先の尖りが小さいので、顎を制御するには不十分なのです。
お子さんの口の中。すなわち、例えば、右側の頬に指を入れて、カッチンと噛んでみてと伝えると、下顎は右にずらして噛む子も少なくありません。
このような状態のため子どもの歯ぎしりは異常では無く正常なのです。
異常の判断と治療法は?
大人の場合はストレスが主な原因ですので、ストレスから逃れることです。お父さんであれば、ストレスの原因を探し出し、そこから離すことです。会社がらみなら・・・。家庭のもんだいなら・・・。
この答え答えにくいですね。
同様に中学生・高校生の場合は、学校関係、友達関係、家庭関係・・・。これを一瞬で解決するのは限りなく不可能に近いと思います。
なので、対処療法が治療方法になります。
永久歯の犬歯がかみ合う前の乳歯のケースもでも6歳臼歯など永久歯が生えてる場合は状態によって成人と同じ対処療法になります。
その状態としては、
乳歯でなく永久歯が削れている場合です。
元々、乳歯は永久歯の半分の硬さしかないのと、生え替わりというイベントがあるので、乳歯が歯ぎしりで削れていても、気にしなくても大丈夫です。
一方、永久歯が削れているときは強い歯ぎしりが想像されるので、マウスピースによって歯に加わる力を分散してあげる必要があります。
ただし、成長期にマウスピースを乱用することは、かみ合わせを崩してしまう可能性が有るので注意が必要です。
皆さんも経験済みだと思いますが、銀歯を入れたときは、違和感があっても、時間が経つと気にならなくなる経験ありませんか?
生体が順応して、噛み合わせを変えているからです。
例えば上の歯にマウスピースをします。
マウスピースをしていないときは、噛み合わせと成長によって、変化していきます。ところが夜にマウスピースを使用します。
そうなるとどうなるでしょうか?
上顎は、マウスピースのゴムの力によって、型を取った状態に戻ろうとします。一方下顎はそのままです。
この状態が長時間続くとどうなるか想像できますね。
そのため、若年者がマウスピースを使う場合はしっかりと作成者、すなわち、歯科医師の指示はしっかりと受けてください。
決して、マウスピースを使えば状態が良いから、その都度、お金がかかるのがいやという理由で中断をして、マウスピースの不正使用が続くと、取り返しがつかなくなるので、必ず指示を守ってください。
コメント