基調講演
「スマホが児童・生徒の脳発達を阻害する」
抄録(一部改変)
ある地域の小・中・高校に通っている約7万人超えの各教科の学力調査結果と生活習慣アンケート調査結果を、8年にわたり追跡調査をしてきた。その結果、スマホ使用時間が平均で1時間を超えた場合学力が使用時間と相関して低下すること。追跡調査で学力の低下の原因はスマホであることを明らかにしてきた。スマホ使用による原因を救命するために健康な児童・生徒224名の3年間の脳発達を、MRIを用いて評価したところ、スマホ・タブレット等の使用頻度の高い小児の大脳皮質、および白質の広範囲の領域に発達遅延が生じていることが明らかにした。
内容
前頭葉の後方に運動を司る部分がある。また前頭葉は、思考の部分で、記憶したり、学習、離開、推理、推測、抑制、意図、判断などをつかさどり、正面から見た中央部分は、優しや思いやりを司る。
スマホの危険性
スマホ・タブレット等の使用時間と学力。
初めのターゲットはTVやゲームだった。
調査し始める頃には、すでに子供たちはゲーム機械から離れていて、インターネット接続のゲームなどが主流となり、使用時間に応じて学力が極端に落ちていくことがわかってきた。
家でスマホを使っているから、勉強時間が短くなるのでは?睡眠時間が短くなったのでは?とはじめは考えていた。
結論は学習時間と睡眠時間に関連性は無いことがわかった。
調査では動画をみる、次がLineやSNS、ゲームの順の使用頻度となっていた。
コミニケーションアプリを使う時間が長いと大きく学力が低下することがわかり、調査では1時間の使用が1番学力が高かった。
1時間未満に関して低くなったのは、貧富の問題か、1時間で我慢できるのは自制心があるからではないのか?と仮設があがっている。
(対象学年:小5〜中3 対象人数:3万6千人以上)
スマホを使っていた子どもが、スマホを使わなくなる(減る)と翌年から成績が上がり出すことがわかってきた。
逆に時間が長くなると翌年から成績が落ちて来ることがわかった。
スマホ使い続けると成績は下がったままとなる。
注意して使わなくなると成績があがってくる。
睡眠を多く取ろうが、勉強時間が長かろうが、スマホの時間が1hを超えると点数があがらない。
勉強時間と睡眠時間にかかわらず、スマホの時間が1時間未満にすると成績上がる。逆に1時間以上のスマホ利用は平均点を超えることは難しかった。
スマホを使っていなくても全く勉強していない人も平均点を超えるのはなかった。
スマホの使用によって脳に定着しなかったのではないのか?
スマホを保持していて
1時間以内に抑えられる割合は小3までで40〜45%。それ以外は20%前後になる
そのため、努力しても成果が得られなくなる人が増える。
Lineを1時間以上行なっている人はどんなに勉強しても、睡眠をとっても平均点を超えるのが難しくなる。
因果関係は、Lineと学力は直接影響を及ぼす
勉強中にスマホを何に使うか?アンケート
Line、ゲーム、動画が4割をそれぞれ超える。
ながら音楽もあるが、それも成績が落ちていく傾向がある。
また勉強アプリが多くなればなるほど成績が下がる傾向がある。アプリを切り替える量が増えるにつれて成績が落ちて来る。
インターネット習慣が多いい小児は何年間で増えるべき、広範囲での大脳皮質の体積が上がらない事がわかった。
通常体積は40%増えるが、インターネット習慣(4時間以上の使用)がある人は増加は0%であった。
特に発達が遅い部分の発達が非常に遅くなって来る。
最初の時点ではインターネット習慣が多い人ほど脳が小さいわけでない。
スマホを使用している人は脳の発達が止まってしまう。各学年位に応じた脳の発育ができていない。
ある地域の新聞社が教育員会に資料を出すなと恫喝があった。現在は個人の見解で会社の意向ではないと否定。
この研究の発表の時もTV業界の参加は0。メディアの立場として不都合なので、このようなデータは隠される傾向がある。
インターネット依存傾向質問紙を用いて依存傾向を定量評価を行うと、インターネット依存の子は脳の状態が、老化してきており、そのような子供は自尊心が低く、鬱傾向が高くなり、不安傾向である。共感や情動制御能力が低い。
基本メデイアは、ご法度のため、インターネット出ることはまずない。つい最近は新聞社が少し出し始めてきた。
保護者にすればわかっているけど生活ができないからスマホを使用しないのはダメとなる。保護者の方が依存になっている。
大人でも、スマホ依存になっているので、子供を押さえ込むのは難しい。教授会でも会議中にスマホを見ているのが現状である。
沖縄で防水を信じて海の中で撮影して、それで携帯が壊れてしまった。ドコモの修理店が沖縄ではないので、携帯無しで過ごしたら子供たちから、今のパパが好きと言われた。普段から気づかずスマホをみて、子供たちへのコミニケーションがなくなっていた。
私自身も、保育園で園長先生から言われたことがあった。母親からの相談で、食事中父親はスマホをひたすらいじり続けてどうしたらいいか?という相談だった。
3.11で電気がなくなり、災害時は家族の団結が強かったが、電気がきた瞬間、団結がなくなった印象を受けた人が多いい傾向があった。
周りの大人を含めた家族の関わりが重要。どれだけ家族が面倒をみる時間が重要で、画面をみることでない
では改善するにはどうしたら有効なのか?(例として)
読書の重要性。
読書中は脳の多くの場所が働くようになる。
読書習慣があると第脳皮質の発達がおこる。
スマホを使うなでなく使用を抑える。学力という意味では1時間未満の使用に抑えることが重要で、
目の前にスマホがあると見てします。そのためリビングなどにスマホを置き使用時間を抑える努力をする。
会場での質問内容
スマホを利用している時は前頭葉に抑制がかかっている状態で、一つのことに集中することができない。専門用語でスイッチがおこなわれている問題で、複数のアプリをコロコロ変えている傾向があり、ゲームだけではなくて、ゲームしたり、SNSしたりコロコロアプリを変えている。
ゲームの調査で30秒しか集中することができないため、集中できない生活習慣となる。
ゲームの双方向性やインターネットの種類での質はに関しては、
双方向性と言いながらも大脳の見ていると双方向性を示してなく、情報が流れているだけであり、コミニケーションをとっているのもではない。
私自身も思い当たるフシがあるのを思い出した。
Lineをして会話をしていると、
さっきそれ話したよね?もう一度Line読み直して!
この意味を理解しました。
自分の意見を一方的にLineで押し付けて、相手の言葉は、電光掲示板のごとく画面に流れているだけで有ることを!
皆さんはどうでしょうか?
良質な睡眠を取ることが認知能力をあげる。食生活や生活習慣が脳の発達に影響を及ぼうす。家族のコミニケーションが濃厚であればあるほど良好の結果を得る。
これはアメリカの小児科学会が出しているのが目安として1時間となっている。
態度としては、道具として使うもので、道具に使われるものではない。
過去の私のブログでは、メディア関係の時間に関しては、教育学部系は1時間以内、医科では条件付きで2時間以下と書いてある記事を書いた記憶がある。
データをパット見ると0時間と2時間のデータは近い関係がある。0時間を目安と考えると2時間(ただし条件付き)も妥協と考えてしまうけど、脳の発達の影響を考えると、今回の講演通り1時間未満が良いと思う。
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