開催情報
日時:2020年1月26日(日)10:00~17:00 場所:東京本会場 日本医師会館大講堂 (東京都文京区本駒込2-28-16) 福岡WEB中継会場 (福岡市内)
公演にあたっての挨拶
子育て(育児)世代では95〜98%がスマホを使用している。 日本での子どもの死因の1位は自殺でで世界でトップクラス(1位?)。 アメリカではスマホの利用時間に比例して自殺願望が強くなる報告があがっている。
またネットの利用時間が4時間を超えると読解力が低下する。
(データを見ると3時間でも、かなりまずく感じましたが)
Googleでインドネシア タバコ 依存症 と検索かけると子どもの依存症が出ており、タバコを取ろうとすると暴れ出す状況である。
日本ではタバコやお酒に関しては依存症ならないように年齢制限があるがネットに関してはそのような決まりがないのが特長である。
WHOではスマホの利用で運動や睡眠に影響を及ぼすと提言している。
講演内容(目次:各ブログに飛びます。注:未筆除く)
- 基調講演
「スマホが児童・生徒の脳発達を阻害する」 - 基調報告
「WHO「ゲーム障害」認定までの経過とこれからの課題」 - 午後講演
「人間は生きものであるという原点-生命誌とスマホ社会-」 - 基調提案
「子どもの”からだと心”のいま」 - 基調提案
「子どもたちの目を守る〜スマホではなく外遊びを〜」
事前資料内容(一部改変)
乳幼児に関する資料
- 5歳未満の子どもの身体活動、座位行動、睡眠に関するガイドライン
WHO(世界保健機構)は、2019年4月に、乳幼児が健康に育つためのガイドラインを発表しました。
子どもが健康に育つには、”座る時間(スクリーンタイム)を少なくし、たくさん遊ぶこと”が必要であると低減しています。
年齢ごとに、身体活動(運動)、座位行動(スクリーンタイム)、睡眠に関する推奨時間を細かく定められています(下方図参照)。
スクリーンタイム(テレビ・ビデオ・スマホ・タブレット等のスクリーンを見る時間)については”2歳未満は見せないように、2歳以降は1時間まで・少ないほどよい”と推奨しています。
これはアメリカ小児科学会(AAP)の提言と同じです。
- 乳幼児メディアの接触実態調査2019 中間報告
九州地方の5市の協力で、乳幼児メディア接触状態調査を実施しました。
中間報告として一部を報告します。
(4か月、1歳半、3歳の乳幼児健診時にアンケートによる調査、2019年10〜12月、総数5000超)
- 4か月健診、授乳中のテレビ、スマホの状態の調査。2015年と2019の比較では、スマホについて、”いつも”・”しばしば”が増えています。お母さんが”いつもスマホを使用している”ようになったことが背景でしょう。
- 3歳児健診、スマホ・タブレットを使わせているか?2015年に比べて2019年では増加しています。”幼児もスマホを使う”ことが増加しています。
- 3歳児健診、電子メディアの影響について見たり聞いたりしたことがあることで、スマホ・タブレットの使用頻度が減っています。早期から対策することが効果的です。
リンク先:日本小児科医会
リンク先:日本小児科医会
リンク先:日本小児科医会
リンク先:日本小児科医会
リンク先:日本小児科医会
感想(講演全体)
現代社会においてスマホは必要なアイテムだと思います。 スマホが悪いのでなく、どのようにうまく付き合っていくかが問題視されます。
今回の講演は医療関係者、教育関係者、一部の議員、新聞社が参加をしていました。講演では任天堂Switchの脳トレの先生の講演もありました。
メディア関係者見当たりませんでした(書かなくても意味はわかると思いますが)。
ある県ではスマホの利用に条例案が提出されました。
台湾などでは国が法律として義務付けたことにより、国民の健康向上に効果が出ています。
実際に私自身も診療をしていて、10年前に比べ、年齢の割に幼い子どもが増えて印象があります。イメージとしては10年前の3歳と現在の5〜7歳の精神発達が同等に感じます。
つい最近、口腔外科や矯正の先生からも変な子どもが増えてると指摘があります。
今回の講演で私の頭のなかで、その理由が大きくつながりました。
Yahooなども睡眠を含め警鐘を唱える記事を見かけるように近年見かけるようになりましたが、コメント欄を除くと非常に否定的な意見が多いです。
この批判的な意見を読んでいて、この記事の内容だけでは、直感的に批判してしまう気持ちもわかります(限られた制限で、関連内容を示すのが難しいスペースでは説明しにくので)が、現実を理解できてない批判に思われます。(個人的意見)
今回の内容はメディア関係者や各技術会社からすれば、非常に都合の悪い内容です。
インドネシアのタバコの件で2歳児からタバコを取り上げようとすると暴れだす件も、身近で見た出来事と同じでした。
電車の中で1歳近くの子どもに両親がタブレットで動画を見せていました。両親はこんな低年齢でこの子は天才だ!と喜んでいました。
父親が不意に画面触れてしまい、画面が止まりました。その子は急変して泣き出し暴れだしました。
有名な話では0歳、1歳の子にiPadを渡すと、スワップ、拡大で指を動かせる子がいます。その後、雑誌を渡すとiPad同様スワップ、拡大を始めます。
これらの内容を再度思い出させてしまう内容です。
依存症の怖さを実感しました。
今回の講演の中で出てきたLineによるコミニケーションは双方向のコミニュケーションでなく、一方向のコミニュケーションとしか脳が働いていない事におどろかせられました。
確かに私自身も、Lineを使用していて、チャント文章読んでる?少し前の文章再度読んでみて!って思うことが多々あります。一方的に自分の意見を言って、相手(自分)の意見の感情が、自分(相手)気持ちに届いていない理由がわかりました。
スマホ(インターネット)、睡眠、生活習慣(食生活を含め)の重要性と、改善するための些細の事、子どもを見守るために親の意識の重要性を各項目の講演内容から非常に勉強になりました(詳細は各項目のリンクから確認してください)。
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