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小児歯科医から見た「舌癖」の真実とは?

目次

はじめに

舌癖と聞いて、何を思い浮かべますか?多くの人が「舌癖なんて気にしたことない」と考えるかもしれません。しかし、特に小児期においては、この舌癖が歯並びや口呼吸、さらには発話にまで影響を及ぼす可能性があります。

舌癖とは、舌の位置や動きが普通とは異なる状態を指すことが多いです。舌が上顎や下顎、歯といった場所に当たり続けることで、歯並びに影響を及ぼすことがあります。

この記事では、小児歯科医の視点から、舌癖の真実に迫ります。舌癖がもたらす可能性のある影響、診断と治療方法、そして親としてどう対応すればよいかについても触れていきます。一般的な認識だけではなく、専門的な視点からの情報も提供しますので、是非最後までお読みください。

舌癖とは?

舌癖の一般的な定義

舌癖とは、一般的には舌の不自然な動きや位置を指します。これには、舌が頻繁に歯や上顎に触れる動き、舌が口の外に出る癖、舌が口の底に留まる癖などがあります。特に子供に多い現象で、大人になってからも持ち越す場合があります。

小児期における舌癖

子供の場合、舌癖は特に注意が必要です。なぜなら、乳歯から永久歯への移行期において、舌の位置や動きが歯並びに大きな影響を及ぼす可能性があるからです。また、舌癖が原因で口呼吸になるケースも報告されています。

小児歯科医が見る舌癖の影響

歯並びへの影響

小児歯科医として一番多く指摘されるのが、歯並びへの影響です。舌が頻繁に歯に触れることで、歯はその方向に移動する傾向があります。その結果、出っ歯や受け口、クロスバイトなどの問題が起こることがあるのです。

口呼吸との関連性

舌癖と口呼吸は密接な関連性があります。特に、舌が下に位置していると、口呼吸がしやすくなる傾向があります。これが慢性化すると、歯茎の健康や全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

正しい舌の位置

舌の正しい位置は、上顎に軽く触れている状態です。これが自然な状態であり、歯並びや発音、呼吸にも良い影響を与えます。

舌癖の診断と対処法

診断方法

舌癖の診断は、観察と特定のテストによって行われます。特に、舌の位置や動きを詳細にチェックすることが重要です。

対処法と治療

舌癖には様々な治療方法があります。一般的なものから、専門的な矯正治療まで、症状に応じて選ばれます。

親としての対応

注意するべき時期

舌癖に気づいた場合、すぐに対応することが重要です。特に乳歯から永久歯への移行期がクリティカルな時期とされています。

言葉遣いと対話

親としては、子供に対する言葉遣いも重要です。舌癖に対して過度に叱ることなく、優しく対話をすることが解決への第一歩とされています。

まとめ

舌癖は、見過ごされがちながら重要な問題です。特に子供においては、未来の歯並びや健康に影響を及ぼす可能性があります。診断から治療、親としての対応まで、多角的に考慮する必要があります。この記事が、舌癖に対する理解と対策に役立つことを願っています。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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