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小児歯科の特異性

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小児歯科の特異性

小児は身体的、精神的、社会的に成長の発達段階と言えます。小児は成人を小さくしただけの存在ではありません。

そのため、成人とは違った特性があります。

小児の口の中だけをとってもその生理的な形態や、機能に限らず、疾病の異常の現れ方が成人とは異なりますし、さらに同じ小児でも発達段階でも異なります。

そのために高齢者だけでなく一般成人の医療体制と小児の医療体制は大きく異なってきます。

乳歯は徐々に永久歯に移行していきます。

このような現象は、他の臓器には見られません。これらの口の中の発達は、全身的な心身の発育、社会生活の変化が加わって、子供の口の中は、様々疾患や異常が発育過程に応じて特徴的に見られるようになります。

小児歯科学という学問で考えてみると、医学領域の中の小児科学と同じように子供の死か全般を行う学問です。

歯科の中で言うと、歯科口腔外科、歯科麻酔、歯科補綴、歯科保存といった学問で分類された一つの歯科の中の学問です。

小児は成人と異なり、乳歯と永久歯が生理的に徐々に交換をしていき、歯並びや噛み合わせが変わっていき、硬組織だけでなく粘膜にも変化が加わって、健全な口腔を形成していきます。

すなわちここで重要なのは成長が大きな鍵を握っているという事です。

ただ単に治療の材料や方法だけと言った面だけで言うと、小児歯科と一般歯科は大きな違いはありません。

小児歯科の治療は、その子の成長を加味した部分まで踏み込んで治療をするかどうかが、一般紙との大きな違いと言えます。

一般歯科では、今の口の中の改善を行う事が目的で、成長は含まれていません。虫歯があれば、虫歯を除去する事を目的とします。

しかし小児歯科では、年齢と歯の生え替わり、乳歯と永久歯の特性の違いを加味しながら治療していきます。

もうすぐ生え替わりで揺れている歯を虫歯の治療するのでは意味がありません。

歯が揺れているのならばただ単に今抜けば良いのではありません。

口の中のバランを考え、噛み合わせなど色々な要因を加味しながら治療していく必要があります。

成長の途中でトラブルを起こすと、その状態が正常とばかりにズレて成長してしまう恐れがあります。大きな問題です。

一般歯科は、今の口腔内の改善を最優先とした横のラインでの目線での治療が中心となります。一方小児歯科は、成長を加味した縦のラインでの目線での治療を中心とした処置になります。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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