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[レポート]閉塞性睡眠時無呼吸症に対する歯科の役割

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閉塞性睡眠時無呼吸症に対する歯科の役割 H31/3/24

講義の話の流れは小児ではなく成人の閉鎖性睡眠時無呼吸症の内容でしたが、所々小児の話がありました。質疑応答では小児に関する質問が多く寄せられていました。非常に関心の高い先生が多いと実感しました。今回のレポート内容は過去の睡眠に関してのレポートと若干のずれがありますが成人と小児の違いや専門性の違いも含まれると思いますのでその辺をご注意しながらお読みください。

[講演内容]

Rem睡眠は頭が起きていて体が寝ている状態でこのときは目が動きます。逆にNonRem睡眠は頭が寝ていて体が起きているので寝相が悪くなります。片方の鼻の穴を塞ぐと左右で違いが実感できると思います。生体は左右で鼻の洗浄などを行うために時間帯によって鼻の通りが違います。すいにくい側を上にして横に寝ると反射により鼻の通りが良くなります。人間の体は側面が圧迫されると反対側の鼻が通る反射があり、立っている状態であれば鼻を通したい反対側の脇にペットボトルを挟むのも有効とのことです。自分が小さいとき母親に言われたのが詰まった鼻の頭にツバをつけてそっちを上にして寝ると鼻が通ると教わりました。確かに鼻が通るのを実感しました。(ツバをつける行為は今でも意味は理解できませんが)定期的に寝返りを打つことで左右の鼻の通りを反射でコントロールするために昔の江戸時代の枕は船底型になっており寝返りがしやすいようになっています。昔の人は理論は知らないが知恵があり普段から実践していました。また枕の高さはスリーピングポジションといい呼吸がしやすい位置になります。大人の方で頭が前に傾き枕の姿勢と同じポジションで立っている人はそうしないと呼吸が苦しくなるので自然とその体型になるそうです。そういう人は呼吸に問題があり睡眠時無呼吸症の傾向があるというお話でした。ちなみに某枕店の枕の高さはこのスリーピングポジションを元に製作しているとの事です。またRem睡眠の時は脳が起きていますので早朝4時頃の覚醒に近くなったRem睡眠の時に睡眠に効果がある効果音があると良質の睡眠が得られるとの事です。確かに自分もアレクサ(amazon)の催眠サポートを使用するのと、しないのでは家内いわく熟睡度が違うと言われました。(本人は寝ているのわかりませんが)

睡眠のゴールデンタイムと呼ばれている時間は20時〜2時でこの時間は非常に重要との事です。つい最近は初めて来院されるお子さんの睡眠時間を問診票に入れていますが講師の先生が話されている内容に非常に重なっています。睡眠不足は眠気の増強や作業エラーを起こしやすく、まとめて日曜日に寝ればすむ問題でなく、毎日の睡眠不足は睡眠負債と言われており寿命を左右するもで毎日規則正しい生活習慣が必要とのことです。睡眠は多すぎても少なすぎても寿命に変化を及ぼすので年齢にあった睡眠時間は非常に重要と実感しました。

睡眠時無呼吸症に関して医科から紹介状があれば大学病院の専門外来(行っている場所は限られると思いますが)で保険で処置をすることが可能だそうです。小児に関して判定基準がつい最近出てきたので、医科の方でも行える保険処置に戸惑っているのが現状みたいです。睡眠時無呼吸症の技師の作成方法が出てきましたが、個人的にはこの作成方向だと注意しないと反対咬合になってしまうのでは?と疑問を持ちました。子供の場合は成人と違って成長があるので、保険適応の簡易装置ではどうかと思いました。ただ現在自費で使用しているプレオルソは治療機序が今回の講演の内容と同じであるのと、他のマウスピースでは使用しすぎると反対咬合になってしまう報告が上がっていますが、プレオルソはその心配がない装置とされています。プレオルソのメーカーもつい最近ではイビキと睡眠時無呼吸症の治療としての講習会を開催し始めました。

子ども(特に8歳以下)で睡眠時にいびきが有る場合は体が悲鳴を上げている常態との事で、特に反対咬合の場合は呼吸が苦しいために顎を突き出している可能性が高く、高頻度でアデノイドが大きい可能性が高いとのお話でした。私の経験上、プレオルソ使用者でイビキがなくなったと言う方が多いです。
成人の話と思いますが布団位牌って寝るまでの時間は7〜10分が正常とのことです。周期的に手足がかゆくなるようなむずむず症候群?なども睡眠障害から出る症状と話されていました。(身近の人で身に覚えが。。。。)

 講師の先生の注意点としてマウスピース療法は非常に有効だがやってみないとわからないとの事で有効か無効かチェックするポイントのお話もありました。(成人の場合)

まとめ

睡眠のゴールデンタイムは20時〜2時の4時間が重要
マウスピース療法は有効
適切な睡眠が一番死亡率が少ない

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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