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歯並びと口腔機能の関係性に関して解説

目次

歯並びが与える影響と要因

歯並びと口腔機能の関連性に関して、このブログでは説明します。

この2者は関連性が全くないように感じますが、非常に重要に絡み合っています。ちなみに歯科矯正を行なっている方の60%が口腔機能に問題があると言われています。

歯は、唇や頬で内側に押され、舌で外側に押し、バランスが取れた場所で落ち着きます。また、舌の位置によって上顎や下顎にも力が加わるので、骨への影響も出てきます。

そのほかにも、唇や頬、舌との歯の位置関係を決定するのに、歯が生えている歯の位置。つまり骨の成長も関与してきます。

歯列と口腔機能は、健康な歯や口腔、および正しい食事や咀嚼にとって本質的な要素です。健康な歯や口腔を維持するためには本質的な要素であり、日常的な歯科の診察や健康に加え、正しい食生活や習慣の身につけ方も大切です。

口腔機能で重要な唇や舌の位置関係、骨の成長方向など加味して口腔機能の重要性を説明していきます。

歯の周囲への影響

歯を動かすという行為は歯だけの問題ではありません。

歯科矯正で、顎を広げる処置という言葉を聞いたことがある人もいるとは思いますが、顎を広げたからといって、顎だけが広がるわけではありません。

その周りの骨にも影響を及ぼします。

顎を広げて、顎だけが広がるのであれば、歯科矯正を行なった人は、ガリガリくんみたいに、上顎と下顎だけが広がります。しかし、現実の世界でガリガリくんみたいな願望の人を見たことがある人がいるでしょうか?

答えは”NO”です。

顎を広げることにより周囲の骨などに影響を及ぼします。

舌の位置が上顎の横方向の成長方法を促進させる

舌の癖がない方は、上顎の中央あたりを舌で触れてみると舌の形になっています。

一方、舌のくせがある人は上顎の中央部分が凹んでいます。

しっかりと舌が上顎に触れることにより、上顎が横に広がりますが、舌が触れていないと下方向に骨が成長します。

上顎が横に広がることにより、歯並びが良くなり、上顎の上には鼻があるので、鼻の骨にも影響を与えるため、空気が吸いやすくなります。

口腔機能が歯並びに影響を与える時期

1歳半で歯並びの80%が決定して、残りの20%は6歳までに決定すると言われます。

これは、顎の中の歯の位置という意味ではなく、この時期に取得された習慣によって、口腔機能の成長が決まり、骨の成長方向などがある程度決まってきます。

舌が定位などを含め、口腔習癖があるお子さんの場合、通常は上顎の成長は8歳をピークに前方に成長し、下顎は12歳をピークに前下方に成長するのが、上顎は前下方に成長し、下顎は下方に成長します。

そのため、見た目の顔の長さが長くなる傾向があります。一方、顔の長さが長くならないケースでは、頭の後ろの骨が下がるので、耳鼻科などの受診の際にアデノイドの大きさを指摘される場合があります。頭の骨によりアデノイドが押し出されてしまうケースです。

口腔機能の改善が可能な年齢は

舌の改善を含め、10代になると治すのは難しいと言われています。

それでは10代になったら無意味かという質問に関しては意味があると答えます。

これは、食事中など舌の癖が出やすい場面で意識することにより、悪い方向へ向かうダメージを最小限に抑えることができます。

年齢が低いほど、改善する確率は高くなりますが、問題点として、本人が治す重要性に関して理解していないという点です。

なぜなら生活に困っていないからです。

そのため、まずは生活習慣の一環として食生活の姿勢を含めた改善から見直してみることをお勧めします。

最後に

1歳半で歯並びの80%が決定して、残りの20%は6歳までに決定しますので、1歳半までの習慣が、これからの骨の成長方向を含めある程度が決定します。

正確には、習慣が身につき今後の成長に大きな要因となります。

世間一般でいう9歳頃行う歯科矯正は、歯を並べることを目的とするので、顎の成長と歯並びがミスマッチになってしまうことにより、歯並びの後戻りが起きます。

歯科矯正後もきれいな歯並びを維持するにも口腔機能は切っても切れない関係ですので、年齢的な面を含めて諦めるのでなく、これ以上悪い宝庫に進ませないという意味で、口腔機能改善のはじめの一歩として、食生活を見直すところから始めるのはいかがでしょう。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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