私はZoomでの勉強会に参加してきました。今回の講演内容は非常に興味深く、一部は衝撃的な内容でした。内容は大きく4つに分けられます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
1. 内容の概要は、生活の中でのものとの関わり合いや、育児について考えさせられるものでした。
2. 育児グッズとの関わり合いについて、拘束部分が増えるほど影響が悪くなることが指摘され、抱っこ紐とうつ伏せ寝の関係についてショッキングな発言がありました。
3. わらべうたの練習があり、地域の生活を反映した歌で、子どもたちとの関わりや時代背景を知ることができました。
4. 箸の持ち方について、箸の選び方や訓練方法、矯正箸の問題点について説明がありました。
どれも驚くべき内容でしたが、とても有意義な時間を過ごすことができました。
ないない育児で育ててみたら
基本的にシンプルな子育てが一番という考え方から、ないない育児を基本としている先生の子育て記録のお話です。
無かったもの、代わりにたくさんあったものとして、たくさん列挙がありました。
代表的なものとして、
無かったもの
- TV
- スマホ
- 車
- おもちゃ
- ゲーム
- おかし
- 紙おむつ
- 歯磨き粉
- 仕上げ磨き
- 小麦・白米
- 暖房器具
あげるとキリがありませんが、ここまで無いとは。。。かなりヘビーです。
代わりにあったもの
- 絵本
- 自然
- 手作りご飯
- 動けるスペース
- 作る素材
- 静かな空間
- 電車でのお出かけ
- 玄米
内容
講師の先生自体も、子どもの時の環境にかなり問題(悪い意味での両親環境)があり、そのことがきっかけにこのような育児になったみたいです。
その中での名言が
- おもちゃで遊べば奪い合い
- 自然で遊べば教え合い
確かにいい言葉だと思います。
特に無くてよかったものBest3
- TV(スマホ)
- 砂糖(素材の味を感じ取れるようになる)
- 車(一瞬で景色が流れるのでなく、風景を細かく注視することができる)
暗くなったら勝手に寝るので、朝は5:30には勝手に起床。
本当に大切なことは何か?
目的は何か?
育児には正解がない。あるのは親の姿だけ
自分たちに気づいていく旅 = 育児
ないことは”ある”ことに気づくこと
この言葉が講演の内容を物語っていました。
歯ならびと育児グッズ
講師の先生は、矯正医として活躍しており、歯並びを含め治療する上で口の中の状態改善のために早期の介入が必要という話から始まりました。
後戻りに関して
- MFTで後戻りを防げるか?
- MFTでお口ぽかんは治るか?
- 舌突出は癖なのか?
全てNO 治す対象が違う!
お口ぽかんは、骨突起の傾きが原因
マイオブれすは頸椎に良くない(負担がかかる)
講師の先生の評価基準として
- 鼻からの肺活量
- 姿勢
- レントゲン(セファロ)
セファロで計測すると、硬いものを噛むと逆に発育を悪くすることがあります。下顎骨の成長にも変化があるため、定期的に検査が必要です。
乳幼児期の発達のための指導ポイント(講師の先生の)
- 赤ちゃんの自由な動きを妨げない
- 衝撃をかけない(揺れ、振動、転倒などに注意)
- 発達の抜けを作らない
- 左右左を作らない
急いで発達させようと、無理に座らせたり、歩行器を使ったりすると、発達に悪影響を与えることがあります。発達障害の子供は脊髄の発達が悪いことがあります。
育児グッズには、労働のためのおんぶから始まり、それが今は育児のための抱っこに変化しました。
育児グッズの口腔発達への影響としては、減点対象と考えるべきです。(昔は乳幼児を連れて外出は控えた。)
育児グッズは基本的に動きを制限するものであるため、自由に動ける範囲が少なくなるほど、発達が悪くなります。動きを制します。
自由に動ける範囲が少なくなればなるほど発達が悪くなる。動きの制限が最低限の物として考えると、クーハン一択になります。
またベビカーは振動に注意。
前だっこは、おんぶに比べて動きを制限して、うつ伏せ寝が増える傾向がある。スリングも股関節という意味では悪くなる。(この議論は、講演後も助産師の先生?とも激しく議論がありました。スリングは股関節を悪くはしないなど。)
育児グッツは、子どもの自発運動を止めるものがほとんど!可能限り使わない!
- 「まんまる」から「接辞を伸ばす」事!発達を逆方向に引き戻す姿勢は、骨格や関節を阻害する。(筆者個人としては、赤ちゃんは背筋がCの字ですが、Cの字に固定するのでなく、成長方向に合わせて誘導するという意味だと思います。)
- 乳幼児は、動くことで発達します。動きを止めることは、発達を止めること!
最後に(この講演のまとめ)
最後に、健全な歯並びや口腔機能の育成には、乳幼児期にいかに体幹を育てるかが重要であることがまとめられました。しかし、近年の育児グッズやライフスタイルが体幹の育成を阻害するものが多く、乳幼児期においては逆転・飛越・非対称などの運動を取り入れることが必要であるとされています。
- 健全な熾烈や口腔機能の育成には、乳幼児期にいかに体幹を育てるかが重要
- 近年の育児グッズやライフスタイルは、体幹の育成を阻害するものが多い
- 乳幼児期においては逆転・飛越・非対称にならないように注意する
わらべうた
今までは軽く流して聞いていたわらべうたですが、地域で違うことに驚きました。言葉の中に、地域での子育てを行う上での運動や刺激が吹く前れていました。
色々な地域のわらべうたと歴史を調べてみたいと思う内容でした。
子どもをはぐくむお箸指導
矯正箸の特徴
- 薬指・小指がフリー
- 一番大切な中指が浮いている
- 仕事量が、中指 < 人差し指
- 長さが個々の手に合わない
- 摘もうと力む(トング使い)
間違った方法が脳への刺激が伝わり、矯正箸を使った場合のその後は3パターン(悪い)になるのが特商で、ケースによっては犬食いになる傾向が出ます。
箸の持ち方は、4歳くらいで利き手が確定することを考えると、年齢的には4歳前後で十分というお話でした。
箸は、お茶碗やスプーン等をしっかり保持して食べられるようなるっていることが重要である。
お箸につながる生活と遊び
○手首
- 手首を返す:お盆はこび
- 手首を回す:雑巾絞り、雑巾掛け、瓶などの蓋を開ける
○指先
- 折紙、シール貼り、コマ回し、新聞ちぎり、洗濯ばさみ、紙飛行機
- 箸の選び方:親指とヒソ刺し指を広げた長さ(90度にL字型の斜めの長さ)*1.5倍
持ち方
- 下の箸は薬指の爪の横、上のお箸は中指の爪の横
- 2本のお箸は平行に
- 中指は下のお箸に触れない
- 手のひらに卵が入る空間
- 下の箸は親指の付け根に
- 力を抜き、動かすのは中指だけ
まとめ(講演の先生の)
- 箸の長さは姿勢に影響を与える。
- 足と手は正比例する
- 靴を変えるタイミングが箸を変えるタイミング
- 鉛筆持ちができなければ先に鉛筆持ちに集中する
最後に(筆者の感想)
演題を見た時は個々の内容としか考えていませんでしたが、講演の全体の流れは、ものすごく連携された内容に感じました。
基本的な考えとしては、体はひつなので、バランスの取れた成長ができないと何処かに影響が現れ、近年、小児歯科学会の学術大会でも成長を急がせようとすると逆に成長が遅れるといった言葉を改めて実感する内容でした。
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