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子供の歯科矯正のお金がない時に出来る事。出来る範囲。

目次

歯科矯正のお金がない!

歯科矯正の費用の相場は別記事で特集しているのでそちらも参考にしてください。

歯科矯正は非常に値段が張ります。金額的にポケットマネーから簡単に出せるような金額ではありません。

今回はそのようなときにどのような対応をしたら良いか考えてみます。

お金がないと言っても、色々なレベルがあると思います。一般的な80万前後が出せないが、分割なら出せると言う人もいます。逆に毎回数千円程度ならなんとかなるけど・・・。いやいや!子供医療証で!と言うレベルもあるかもしれません。

まずは出せる金額から考えてみましょう。

金額が下がれば下がるほど、日常生活で、自分で頑張る範囲が増えていきます。

それなりにきれいに並べるとなると、最低でもフルコースの金額がかかってきます。

金額別の出来る対応

地域や、歯科医院の対応やサービスによって異なりますので、これから話す事は全てでは有りませんが、どのような所までかの目安とみてもらえると幸いです。

注意点としては一般的な強制の範囲での話であって、全身麻酔をかけて顎切りや、特殊な歯並びを治す事を前提とはしていません。

まずフルコースの第二期治療まで

世間一般の歯科矯正です。細かいところ抜いても、最低でも80万円〜100万円くらいかかります。医院によっては3回分割までの毎月支払いまで、行ってくれるところもあります。

名前は出せませんが、とある大学病院ですと、6ヶ月間隔の支払いで3分割までOKのところが有ります。(ありました。)そうすると、支払いが1年(初月・6ヶ月・1年)の猶予があるので1ヶ月あたり10万円弱の積み立てという単純計算になります。

一括払いでも、カードが使えるのならば、カード会社を通して分割払いを選択する方法があります。

今できる事だけをやる第一期治療

30万円〜50万円くらい

顎の成長力を利用して顎を広げる処置などの、歯にツブツブを付ける手前までの処置で終了にする。

この考え方は、成長期に出来る処置を、始めにやっておき、大人になってからでも遅くない処置は後回しにするという考え方です。

親の立場として、若いうちにしか出来ない事は、親の責任として頑張るが、もしそれ以上の物を望むとき。

すなわち、さらにきれいにしたいという気持ちが強ければ、自分で働いて、そのお金を使ってでもきれいになりたいという気持ちが勝りますので、残りは自分で出しなしというパターンです。

同じ医院であれば差額(定期的通ってる場合が多い)または差額+αで対応してくれる可能性が有ります。

もし歯並びに興味が無ければ、自分で治しませんから!

第一期治療に近い事を出来る範囲で

このプランですと10万円〜30万円くらいのコースです。

年齢が4歳〜9歳スタートです。早ければ早いほど上手くいきます。遅ければ遅いほどきれいになるチャンスは減ってきます。

このようなときに使う装置はプレオルソというような装置が代表的です。

この装置は、反対咬合を治したり、顎を広げる事が出来るのでチャント使用してくれればそれなりの結果が出ます。

逆に、口の中に入れる事すら出来なければ、全く意味の無い装置です。割と第一期治療に近い範囲までカバーする事が出来ます。

問題点は、第二期治療へは差額で対応してくれるところもあれば、全額を始めから必要な再契約になるケースもあるので、この点も事前に確認しておいてください。

使う言葉としては、男の子だからそれほど気にしてはいないのだけど、最低限の出来る事くらいはやってみたくて・・・。あとは本人が気になるようなら、本人に頑張って働いてもらおうと考えていて・・・。その場合の費用ってどうなります?みたいな感じです。

さらに値切って10万円(3万〜)ぐらいなら・・・

上記のプレオルソを、矯正目的でなく、舌の訓練やお口ポッカーンの改善などを目的としている医院を探すと出来ます。初期費用は安いと3万円からやってくれるところがあります。

ただし歯並びを治すのが目的でないので、保証外ですが、歯並びを治す方法と処置は全く同じなので、効果は同じになります。

ただしこの方法は、歯並びが目的ではないので、その先の歯並びが気になり本格矯正を求めるのなら、別途新規で契約する必要があります。

ただし、3万円くらいから始める先生は、本当の意味で経験も無く取りあえず、DVDを見ながら見よう見まねで、行っている先生もいるので、当たり外れがあります。

基本プレオルソは入れているだけなので、最低限の所まではいけますので、裏技的は、このような契約手段があります。

究極保険診療で

本格矯正も保険でおこなう事が出来ます。ただし、新列口蓋裂や、生まれ持った骨の奇形があるなど、難病指定されるような内容で条件がそろえば可能ですが、そのようなケースは特殊なので除外します。

すなると、かなり難易度が上がります。基本支度での生活習慣が左右してきて、歯並びを治そうと思ったときはすでに時遅しでまず不可能に近いでしょう。

逆に、歯並びをよくするポイントは、生後1年で歯並びの80%が形成されて、残りの20%は6歳までに決定する事が最近の研究で解ってきています。

その後におこなう矯正は、顎や骨の形を無視して、歯並びを治す方法です。だから矯正後に後戻りが起きます。地盤と建物が合っていないので当然と言えば当然ですが。つまり、生後すぐに体を作る十分な環境であったかが左右します。

例えば右側にうつ伏せで寝ている子。下の顎の真ん中が、左にずれます。すでに歯並びがずれていきます。早い子で1歳9ヵ月くらいでもよく見かけます。

舌の癖や口が開いている子。上の顎に舌が触れないので、上の顎が広げられないので上の顎が狭くなり、当然、上の顎と下の顎はかみ合いますので、下の顎も小さくなり歯並びが当然悪くなります。

別記事の腹直筋の理解に関しての特集[講習レポート] 妊婦さんの腹直筋離開が赤ちゃんの口腔に与える影響もしていますが、そこにも書かれています。

実は妊娠中からすでに要因は始めっているのです。

助産婦の先生、保健婦の先生、保育士の先生、栄養士(調理師)の先生、言語聴覚士の先生の協力が必要です。

また遺伝的な要因もあるので、保険の適応範囲となると後天的な成長を事前にコントロールするのが限界ですが、それでも歯並びには非常に大きな要因となります。

大半の人にはかなりの難易度の高い方法です。現実的ではないかもしれません。ただ普段の生活習慣に問題があれば、仮にどんなに素晴らしい事を行おうと無駄になってしまいす。

歯科矯正で言えば後戻りという状態です。

ちなみに矯正のツブツブで1本の歯にかかる力は100g〜150gと言われています。ところがうつ伏せで寝ている場合は、小学生で約5Kgの力が加わります。

矯正が上手くいきにくいケース。またそのような生活の人はハイアングル顔貌になりやすいです。

このような方は、矯正を行って10年後に歯並びがきれいで入れる確率は10%未満とされています。

なので、矯正をやるから、生活習慣なんてどうでも良いというわけではないのです。

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この記事を書いた人

歯科大学卒業後、小児歯科を専攻として大学院を卒業し博士(歯学)号を取得。大学の小児歯科教室で教員を務めた後、地元で小児歯科を専門として開業しつつ、大学の非常勤講師(小児歯科)に任命中。小児歯科学会の認定医、専門医試験に合格して現在は専門医の資格を所有。小児歯科を専門とした歯科医師です。

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